妊娠高血圧症候群の原因と予防方法

妊娠高血圧症候群は妊娠20週以降、分娩12週までに高血圧が見られる場合あるいは高血圧にタンパク尿を伴っている場合を言います。
なお妊娠高血圧症候群は自覚症状が現れにくいことが特徴となっていますが、比較的起こりやすい主な症状として、タンパク尿やむくみ、高血圧が挙げられます。

妊娠高血圧症候群を引き起こす原因について、現時点では不明な点が多く明確ではありません。
最も有力な原因として考えられているのは妊娠15週までに胎盤の血管が正常と異なる形成がなされているというものです。
具体的には通常、胎盤形成の際にはできるだけ多くの血液が流れるようにするために子宮の血管壁の仕組みの再形成が行われます。

何らかの要因によって子宮の血管壁の仕組みの再形成が上手くいかず、それに伴い胎児への血液供給が不十分になります。
これに対する反応として胎児へより多くの血液を供給する必要性から血圧上昇すなわち高血圧に至るのではないかと考えられています。

また妊娠高血圧症候群に伴いやすいタンパク尿やむくみが生じる原因は、上記のように子宮の血管壁の仕組みの再形成が不十分になることで胎盤の血液供給すなわち酸素や栄養の供給が上手くいかなくなることが関係します。
血圧上昇だけでなく血管内壁の細胞を損傷させてしまう要因に繋がります。
したがって、血管が痛むことによってタンパク尿やむくみが現れやすくなるものと考えられています。
その他にも原因として考えられるものは、肥満傾向にある場合やストレスの関与、食事における塩分やカロリーの過剰摂取などが挙げられます。

妊娠高血圧症候群に対する治療については、症状の度合いや発症時の妊娠週数、胎児の発育状態により異なりますが、まずは血圧上昇を抑えるために安静にして胎盤に多くの血液が供給できるようにします。
しかしながら、症状が重い場合は入院して母子ともに経過観察を行っていったり、血圧を下げるための投薬治療などを行ったりすることもあります。

妊娠高血圧症候群にならために予防する方法は?

妊娠高血圧症候群のはっきりとした原因は、解明できていないため確立された予防方法はありませんが、症状を起こりにくくする工夫であればいくつかあります。
妊娠高血圧症候群を予防するためには、生活習慣を見直すことが大切です。

食事では、塩分を控えることや食べすぎないことに気を付けます。
ただし、極端な塩分制限やカロリー制限は危険となるため妊娠中の塩分量の基準値である1日10g以下を目標にします。
目安としては、いつもよりも少し薄めの味を意識することです。
酸味をきかせたり香りの強い調味料をうまく取り入れることで、塩分が控えめでも美味しく食べることができます。
むくみ対策としてもバランスの良い食事やカロリー管理も大切ですが、規則正しい生活や適度な休養をとることも大切なことです。

最近では、妊娠しても働き続ける女性も多く、ストレスが溜まりやすい環境にいることも少なくありません。
仕事をしているしていないにかかわらずストレスが溜まることは、血圧が上がりやすくします。
ストレスは溜めこまないようにするためにも、疲れたら休息をとるなど無理しないなど対策します。
意識して気分転換をはかり、リラックス」することが大切です。

妊娠高血圧症候群が重症になってしまった場合は、治療のための入院管理が必要です。
軽症であれば、入院せずに経過観察になる場合もあります。
個々の症状にあわせて治療を行うことになりますが、症状が万が一進行した場合に備えて、医師と相談しておく必要があります。
妊娠前が健康であっても、急激に体調が変化することが考えられます。
早期発見が大切になるため、定期的に妊婦検診を受けることです。
また、急激な体重増加や頭痛などがみられる場合には早めに受診します。

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